我が家には、10歳差の兄妹がいます。
長男は思春期まっしぐら、口数が減り、風呂が短くなり、ゲームの世界に生きている。長女は、1歳。しゃべり始めたかと思えば、「カワイイ〜」とフルコンボで親を癒してくれるピカピカのエンジェルガール。
だがその天使、なぜか月1で発熱する。
そしてなぜか、100%、親にうつる。例外なく。避けられない。ワクチン?手洗い?うがい?ムダムダムダァ!(ジョジョ風)
◆突然のバイオハザード
ある土曜日の夜、事件は起きました。
いつもの元気が無くぼーっとしている。
まさかと思っておでこに手を当てると、アッツアツ。あらやだ、鍋で煮込まれてるのかしらというくらいホカホカガールである。
「ちょっと熱はかろうか……うん、38.9度だね♡」
そして数日後。
「……あれ、なんか私も寒気するな」
「夫、なんか背中痛いかも……」
うん、感染完了!ファミリーフルコンボ!
この家庭内感染、なぜか上の子にはうつらない。多分、免疫が大人レベルなのだろう。もしくは、「うつるから近づかないでね」と言ったら、本当に部屋から一歩も出てこなくなっただけかもしれない。ある意味で正解。
10年前との違いに震える
ふと思い返す。長男が小さいころも、熱を出せば看病していた。でも、寝不足になっても翌日動けた。多少うつっても、「鼻水が出るね~」くらいで済んだのに。
しかし今。
長女が39度の熱を出した翌日、私(母)は寝込んだ。父も寝込んだ。なんなら家の中が静まり返っているのに、誰もご飯を作らない。レトルトのありがたみが骨身にしみる。
おい、これはもう家じゃない。介護施設だ。セルフ介護。
「おかあしゃん、ゼリーたべたいの〜」
わかる。君が食べたいのはゼリーだ。でもおかあしゃんは今、ゼリーを冷蔵庫に取りに行ったらたぶんそのまま倒れる。天井がグルグルしてる。君のために立ち上がりたいけど、限界だ。
理不尽な感染ルート
看病してると、「これはもう不可避だな……」という瞬間があります。
・夜中に布団に潜り込んできて、ゴホゴホと顔面にくしゃみを浴びせてくる。
・口から薬を拒否して暴れた結果、母の服に直撃。液体抗生物質まみれ。
・鼻水が出たら、鼻を母の服で拭く。自動ティッシュ。
最初の数回は、「子どもってこういうもんよね」と微笑んでいられた。だが、年齢を重ねるとだんだん笑えなくなってくる。
熱が出るたびに、親が共倒れ。
家庭崩壊の一歩手前。
医療費貧乏まっしぐら〜。
体力のバッテリー、残量わずか
年の差育児の何が大変って、たぶん「自分の年齢」だと思う。
10年前なら寝不足でも運動会でも、なんとか乗り切れた。だが今は、夜に起きて30分子守唄を歌ったら、翌朝腰が痛い。
子どもが走って逃げたので追いかけたら、次の日筋肉痛。
「え、もう回復しないの?」「治るのに3週間?マジで?」
ということが日常茶飯事になっている。
一方、長女は復活が早い。昼間に39度だったのに、夜には「げんきになったー!ジャンプするー!」と、布団の上でクラウチングスタートを決めている。
やめて。母の上にジャンプしないで。肋骨が本気で折れそうなの。
夫婦の会話が「症状報告」だけに
夫婦の会話も変化した。
かつては、「今日は何食べる?」「今度どこ行こうか?」などと、夢と希望にあふれていた。
だが今。
「喉の痛み、どう?俺、今日は熱下がったよ」
「私、咳がひどいから、長女の世話お願い……」
「……ロキソニン飲んだ?」「いや、カロナールにしてる」
お互い、相手の健康状態を逐一報告。もはや在宅医療チームである。
それでも、やっぱり
そんな体力ギリギリの育児の中で、ふとした瞬間に報われる。
長女が熱でうなされながら、私の腕をぎゅっと握って寝ていると。
もう、うつるとかどうでもよくなる。というか、もうすでにうつってる。
長男が「俺、妹見てるから、お母さん寝てていいよ」と言った午後。
10年前に育てた子が、今、私を支えてくれている。年の差育児、悪くないです。
まとめ:筋肉痛と愛情のはざまで
年の差兄妹育児は、常にアップダウンのジェットコースター。
下の子が熱を出せば親にうつり、上の子はその間スマホでゲーム三昧。
でも、その全部が「今だけのしんどさ」だと思えば、なんとか乗り越えられる。
体力は衰えている。毎日筋肉痛だし、謎の腰痛もある。
でも、愛情の筋肉だけは、ちょっとずつ強くなっている気がする。
次の発熱に備えて、今日も我が家の冷蔵庫にはOS1が並ぶ。
「うつっても、まあ、いっか」と笑えるくらいには、親も鍛えられた。
そう一番大事なことは「まあいっか」という考えだ、何事も頑張りすぎるのは、体にも心にもよくない。レトルト、簡単に作れるおかずなど利用できることは大活用すること。
でも次こそは……できれば……
せめて長女の風邪、うつらないでお願い!!←本音(笑)
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