こんにちは。今日は我が家の兄妹について書いてみたいと思います。
うちには10歳差の兄妹がいます。年の差兄妹と聞くと、「面倒見が良さそう」「喧嘩がなさそう」「上の子が下の子の育児を手伝ってくれるんじゃない?」など、ポジティブなイメージを持つ方も多いと思います。実際私も何度もそう聞かれます。
けれど、実際に生活していると、メリットもあればそれなりにデメリットもあります。育児書やネットには書かれていない、年の差兄妹ならではの微妙な感情のズレや育児の工夫もいろいろあるなと日々感じています。
今回は、我が家の体験を交えながら、「10歳差兄妹のリアルな暮らし」「メリット・デメリット」「上の子・下の子の気持ち」などについて、率直にお話ししたいと思います。
兄はゲームに夢中、妹は遊んでほしい “交わらない時間” の切なさ
まず最初に感じるのが、生活リズムや興味の大きな違いです。
上の子(兄)は小学校高学年から中学生へと成長していく時期。友達とのゲームやスマホ、部活や勉強など、自分の世界がどんどん広がっていきます。一方、妹はまだアンパンマンやぬいぐるみが大好きな幼児。
そのため、妹が「遊んでー!」と寄っていっても、兄はSwitchに夢中で返事もしないこともよくあります。妹はまだ理解できる言葉が話せるかどうかという感じですが、
「ねぇ、見てー!」とものを持って近づいても
「邪魔、今バトル中だから」
そんなやり取りを何度も見てきました。妹は兄が大好きなので、いつでもかまってほしいのですが、兄は自分のペースを崩したくない。
10歳差があることで共通の遊びが成立しにくいのは、正直なところデメリットだと感じています。
それでも兄は “頼れる存在” いざという時の安心感
とはいえ、兄にもいいところはたくさんあります。というより、年齢が離れているからこそ、助かる場面も多いんです。
たとえば、私がトイレに立っている間や、電話がかかってきたときなど、妹が目を離せない年頃の時期、兄がちょっとだけでも見ていてくれるだけで安心。
お菓子を床にばらまいたとき、泣いてどうにもならないとき、抱っこしてあやしてくれたり、危ないものに手を出しそうになったら止めてくれたり。
「やれって言われたら面倒だけど、まあ助けるくらいはするよ」
思春期特有のぶっきらぼうな口調でそう言いながらも、ちゃんと聞き分けのある行動をしてくれるのは、10歳という年の差のおかげかもしれません。
アンパンマンカーで“押し合いっこ”──意外と仲良くなる瞬間もある
兄が気分のいい日や、ゲームに飽きたタイミングでは、意外と仲良く遊ぶこともあります。
ある日、家の中でアンパンマンカーに乗った妹を兄が押し、それを今度は妹が兄に押し返すという謎の遊びを始めました。妹はニッコニコ。
10歳差があるとは思えない、ふたりで一緒に“くだらないことで爆笑する時間”がそこにはありました。
年齢が離れていても、こうして“ちょうどいいタイミング”が合えば、ちゃんと兄妹らしい関係が育っていくのだなと、見ていてじんわり嬉しくなった瞬間です。
妹は兄が大好き無条件の信頼と憧れ
妹は兄のことが本当に大好き。兄がランドセルを背負って玄関に立つと、毎朝ハイテンションで「にいちゃんバイバイ」と手を振って駆け寄ります。
学校から帰ってきた兄に「おかえりー!!!」とお出迎えする妹に、兄はちょっと困った顔をしつつただいまと言う。
兄の学校の友達が遊びに来ると、妹は笑顔で近づき、友達も「かわいいなぁ!」と相手をしてくれます。
「妹、ちょっとウザいんだけど……まあ、あいつら(友達)が喜ぶからいいか」
妹の存在が、兄の交友関係にも小さな彩りを加えてくれているようです。
長くひとりっ子だった兄の“ジェラシー”も
ただ、年の差兄妹だからこそ見えてきた心の陰もあります。
兄は10歳までひとりっ子でした。その間、親の愛情や時間を独占して育ってきたわけです。
だからこそ、妹が生まれてからの“構ってもらえない”という感覚には、ジェラシーや疎外感もあるのかもしれません。
小さい頃は兄中心でいろいろ構ってもらっていたのに、妹優先になったり。週末の外出も、妹中心に変わったり。
「なんか、俺の時よりずっと甘やかしてない?」
「えっ、そうかなぁ…同じようにしてるつもりだけど…」
こんな会話があったとき、ハッとしました。
10歳離れていても、兄はまだ思春期。大人びて見えても、心の奥では“子どもであり兄である自分”の居場所を探しているのだと気づきました。
今は寝る前に兄の部屋に寄ることにしています。そうすると今日あった出来事嬉しかったこと、悩んでいることなど、いろいろ話してくれます。この時間が私と息子との情報交換、心地よい時間になっています。
10歳差兄妹のメリット・デメリットをまとめてみた
【メリット】
- ✅ 上の子がある程度自立しているため、手がかからない
- ✅ 育児の“手助け”をしてくれることもある
- ✅ 下の子にとっては、頼れる憧れの存在
- ✅ 親が成長の差をはっきり認識できるので、比較しにくい
- ✅ 世代の違う兄妹だからこそ、新鮮な交流がある
【デメリット】
- ⚠️ 生活リズム・遊び・興味の違いが大きく、関わりにズレが出る
- ⚠️ 上の子が長く“ひとりっ子”だった場合、愛情のシェアに戸惑うことも
- ⚠️ 一緒に遊べる時間は限られがち(上が忙しくなるため)
- ⚠️ 親の育児モードの切り替えが難しい(再び乳幼児育児になる)
- ⚠️ 上の子への心理的フォローが必要になる場面も
最後に:年の差兄妹に必要なのは“温度差”を埋める愛情
10歳差という大きな年齢差があるからこそ、兄妹の関係性はゆっくり時間をかけて育まれていくものだと実感しています。
今は遊びが合わなくても、妹が成長していく中で、やがて兄と自然に会話ができる日が来るかもしれない。兄もまた、家族の中での“新しい役割”を見つけていくかもしれない。
その時に大切なのは、どちらかに偏らない愛情のバランスと、兄妹それぞれの感情に寄り添うこと。
妹が兄を信じる気持ちを育て、兄が妹に優しくできる余裕を持てるように。10歳差だからこそ生まれる“優しい距離感”を大事にしていけたらと、日々思っています。
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